看護師によくある注射に関するミスと改善案

看護師のインシデントでよく見受けられる問題が、点滴や注射に関するミスです。注射で誤った薬を投与してしまったり、投与すること自体を忘れてしまったり、投与量を誤ったりと内容もさまざまです。

点滴の投与時間が長すぎたり、短すぎるのも投薬ミスです。点滴や注射による誤投与は、死に至る可能性もゼロではないため、看護師は細心の注意が必要です。

他にも患者さんを移動する際、少し目を離したすきに起こる転倒やベッドからの転落事故、手術時に点滴に使用する針の太さを間違えてしまったりといったことも看護師のインシデントとして起こりやすい問題です。

看護師は、一つの業務をおこなっている最中に、上司や先輩から別の指示を受けることがあったり、注射の準備をしている最中にナースコールが鳴り、業務を中断して患者さんの元へ駆けつけるといった事が日常茶飯事です。

こういった状況の中でミスがないよう改善していくために自分で工夫できることとしては、投薬や医療に関する知識を自信が持てるまで身に着ける努力や、近くにいる看護師へダブルチェックをお願いする、指差ししながら声に出して薬品や業務内容を確認する、集中力がないと感じたら、小まめに休憩をとるといったものが考えられます。

作業の中断が誰にでもわかるよう、業務を中断する際、名前が書かれた黄色いカードを置いて場を離れるというイエローカードシステムを導入した病院もあります。インシデントは業務を中断することにより起こることが多いという事が分析から読み取れ、考え出された改善案です。